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コラム

2021.03.17

介護職のライバルは?

弁護士や公認会計士にとって、お互いのスキルを高め合うようなライバルは誰でしょうか?

それは同業の弁護士や会計士たちです。彼らは特別な訓練を受けて、自己を研鑽して一般人ではできない仕事に携わり、成果を競ってやり遂げます。

では、介護福祉士にとってライバルにあたるのは誰になるでしょうか?

もちろん同じ専門職はライバルにもなります。しかしそこには、利用者の娘さんやお嫁さん、息子さんやお孫さんなど介護者である家族が加わってきます。ここが他の専門職とは違います。

ご家族の話を聴いている時、「あなたたちは週に何日かみるだけでしょ?私の苦労わかります?」という顔をされて無力感を感じる事ありませんか?

経験の浅いヘルパーさんに比べたら、奥様の方がはるかにオムツ交換が上手なこともこの世界の“あるある”です。

では我々専門職は、家族には勝てないのでしょうか?

違います。プロである専門職が介入するからこそ、その方のQOLを維持したり高めたり出来るんです。本人が何に困っているか、どう過ごしたいかの意向を引き出し、必要なサービスを適切に提供する、その技術と知識を持っているから介護福祉士は“士業”=国家資格なんです。もちろん、家族に”勝つ“ことが目的ではありませんが。

介護福祉士などの資格を持った専門職は、さらに経験を積み、最新の情報についても常にアンテナを張って学ぶことで、そのスキルを常に磨き続けなければなりません。そこは弁護士や会計士と同じです。

今年は法改正の年で、介護保険のあり方について、サービスごとに時間をかけて議論されてきました。自立支援や重度化防止に向けての新たな視点や取組み、ICT活用による科学的介護の推進など、専門職であれば理解しておきたい“流れ”があります。BCP(業務継続計画)など、聞きなれない言葉も出てきました。

ご家族にも満足してもらえるよう、技術的なスキルを磨くだけではなく、専門職だから出来ること、専門職だから知っていることを増やしていかなければなりません。介護福祉士だからできる、私だからできるということを、日々身に付けていくことを意識していきましょう。

社会福祉士 板垣慎司

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