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コラム

2020.11.20

バイスティックの7原則 ①受容の原則

対人援助の場面で困ったことがあったら、バイスティックの7原則に立ち戻ります。これは、援助者が取るべき基本的態度が7つの原則にまとめられたもので、介護職だけではなく、他の福祉職、保育士、教師、医師など、人を相手に仕事をするすべての人にとってのバイブルと言えるものです。このコラムでは、以下の7つの原則を一つずつ紹介していきます。もちろん訪問介護においても知っておいたほうが良いものとなります。

①受容の原則
②秘密保持の原則
③個別化の原則
④非審判的態度の原則
⑤統制された情緒関与の原則
⑥意図的な感情表出の原則
⑦自己決定の原則

まずは、「受容の原則」からご紹介します。

①受容の原則

これは、クライエント(利用者)の前向きな態度、後向きな態度、肯定的感情、否定的感情、そして援助者が感じる好感の持てる態度や持てない態度なども含めて、あるがままを受け止めようとする態度の事です。 よく“同情”と混同することがあるので、注意が必要です。

「利用者に寄り添う姿勢が第一」と、共に悲しんだり、喜んだりする態度(これも同情とは少し違いますが)は、時として大きな安心感と信頼を生みますが、援助者はその“意図的な感情”を表出する前に、一度あるがままを受け止める事をしなければなりません。

例えば「もう死にたい」と言われた時、何とかしなきゃ、と思って元気づけたり、励ましたり、または「それはつらいですね」と共感的態度を取る前に、「この方は、死にたいという感情の中にいるんだ」ということをまず受け止めるのです。

「もう死にたい」と言うクライエントは、援助者に何を期待しているのでしょうか?

それはさらに事情を聞かせてもらったり、感情を吐露してもらわないとわかりませんよね。

「励ましてもらおうと思ってるわけじゃない」「今の発言から察してくれよ!」などと、その発言は専門的な援助関係を作るきっかけの一つではあっても、何かの答えである訳ではないのです。

「この人は、私の感情を受け止めてくれた」「私が置かれた状況を受け止めてくれた」「“私のこと”を受け止めてくれた」と、クライエントに感じてもらえる態度を示すことが大事なんだ、ということを、この原則では言っています。

この原則を含めて7つの原則はみんな、そうすべきとか、そうすれば必ずうまくいく、という事を言っているものではなく、そういう態度を取ることで、クライエントとの間に専門的な援助関係(ラポール)を構築する事がしやすくなりますよ、というものです。 だからバイスティックは“法則”ではなくて“原則”なんです。

そういう意味では、この原則は他の全ての原則の前に来る大切なものとなります。

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